- ■簡単で栄養価も◯なあんこだが、砂糖の使用量はかなり多め?
- ■お砂糖カットレシピ~8割以上カット!!
- 〈材料〉
- 〈作り方〉
- ■食べてみて~蒸かしたジャガイモや大栗のほっくりした甘さ
- ■あんこの味付け比較表
- ■今後・・・
■簡単で栄養価も◯なあんこだが、砂糖の使用量はかなり多め?
とっても簡単で水と小豆、そして多少の砂糖と塩さえあれば作れてしまう簡単ヘルシーな甘味。小豆が含む食物繊維の他、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなども多量に含むので、これらを効率的に摂取もできるのがうれしい。
ただ、ネットで「あんこ、レシピ」や「小豆煮、甘さ控えめ」と検索してヒットするレシピを眺めてみると、砂糖の使用量はかなり多い印象。甘さ控えめを謳っているものを含めて、小豆の重量の50~100%の砂糖を投入するように記載されている。多いところだと小豆と等量の砂糖を入れるレシピもあるようで、ちょっとそれはあますぎるのでは・・・。
例えば小豆250gに等量の砂糖を入れるレシピに従って作るとなると、当然250gの砂糖を使用することになるが、、、
その半量の125gの時点でこのてんこ盛り状態(上写真)。
しかも一方で小豆250gは存外少ない。煮ても米のように景気よくは膨れないから、250g小豆を煮たところでせいぜいもって5~10食程度だとして、1食あたりに25~50g程度の砂糖が含まれていることになる。近年、化けの皮が剝がれつつあるインチキ組織WHOが示している1日当たりの砂糖の摂取量の上限が25gだから、やはり等量は入れすぎでは?
それって冷静に味を確かめたら砂糖の甘味しかしないハズ。
さらに調べてみると、「保存性やしっとり感なども考えるとそれくらいは欲しい!」という事らしいのだが、健康に振った上で甘味を楽しむのなら小豆の重量より半分以下の範囲で解を見つけたいところ。
■お砂糖カットレシピ~8割以上カット!!
という訳で今回は50%よりも更に下の10%で試験してみた。
〈材料〉
・小豆(250g)
・水(750ml)・・・小豆の3倍の重量を目安とします。4倍あってもいいかも。
・砂糖(25g)・・・擦切り大匙2杯。一般の砂糖の使用量の1/5~1/10程度!
・塩(一つまみ程度)
〈作り方〉
①小豆250gを鍋に入れ、それが十分つかる程度の水を入れ火にかける。
②沸騰したら一旦ザルに小豆を通し湯を捨てる。
③再度鍋に水750mlを入れ、小豆も戻し弱火で約1時間程度煮る。
✔場合によっては水がかなり蒸発する場合もあるので時折目視。
✔煮ているうちに、上面にある小豆が煮え遅れることがあるので1~2回程度全体をかき回してあげると良さそう。(特に煮詰まり始めるころ)
④砂糖を複数回に分けて投入し優しくかき混ぜ、更に30分程度煮る。
✔水が足りなくなる可能性があるので様子を見て適宜足す。完成時の状態を饅頭の餡のように固めにしたいのか、もしくはお汁粉のように割とサラサラにしたいのかによって水加減を決める。
⑤④の30分が経ったら火を消し、余熱で更に30分程度煮る。
✔よく煮えていれば余熱の工程はさほどなくてもイケそうです。
ざっとレシピはこんな感じ。砂糖の限界使用量と味の試験に振っているので、レシピに親切さが無いのはご容赦。砂糖の使用量以外はネット上で多く出ている小豆煮のレシピを参考にしてもらっても問題ないと思います。あとは良しなに。
■食べてみて~蒸かしたジャガイモや大栗のほっくりした甘さ
巷の1/5~1/10程度しか砂糖を使用していないあんこですが、非常に美味でした!イメージ的には蒸かしたジャガイモや大栗のほっくりした甘さによく似ています。小豆のほんのりした甘味と多少の砂糖の甘さがちょうどいいように思います。
砂糖を入れる前の小豆を試食した時は豆臭い味しかしませんでしたが、ちょっぴり砂糖をいれたらイイ感じに。やたらに砂糖で甘くしたお菓子や糖度爆上げ果実とは明らかに違う、健全な「素材を味わう」甘味に仕上がったように思います。
このまま茶菓子として食べても美味ですが、バターを乗せたり、あるいは冷ましたら桜の葉に包んで食べても美味いはず!塩蔵された桜の花びらを混ぜてもイイですね。そのうち上げます。
しかし、10%程度の砂糖の量でこの味だとすると、世間通りに50%以上入れていたら砂糖の味しかしないのは容易に想像できてしまいます。確かに今回の5倍量の砂糖を入れれば巷で売られている和菓子の餡の味に近くなるよなーと思います。
5倍ってなかなかすごいですよ。速度でもそうですが、時速40キロと時速200キロでは世界が違います。
知り合いの方が「市販の和菓子の甘さに近づけようとしたらとんでもない量の砂糖を入れないとダメで焦った!」と言っていたのを思い出しましたが改めて納得です。砂糖過剰の味に慣れ切っている現代人の味覚はぶっ壊れていると言わざるを得ないかも知れません。
振り返ればつい最近まで自分も当たり前のように市販の和菓子などをちょくちょく疑いもなく頬張っていましたが、あれ小豆の味じゃなかったんだな・・・。危ない危ない、危うく糖尿その他の疾病に直面するところでした。
しかも怖いのは、日常生活のなかでは菓子として認識していない食品にも案外つかわれているので、知らぬ間に1日トータルの砂糖の量がド派手にオーバードーズしている可能性も大ありです。
もはや甘い物は原則食べないという姿勢を崩さないのがよさそうです。
■あんこの味付け比較表
砂糖使用量※1 | 甘さ等、味の特徴 |
20%(50g) | 試験予定 |
10%(25g) | 蒸かした甘めのジャガイモや大栗の味に近い。美味。 |
0%(0g) | 試験予定 |
※1.今回使用した小豆250g(乾燥重量2)に対する重量比。
■今後・・・
今後は砂糖ゼロの場合と今回の使用量の倍の50g(=小豆の重量の20%程度)で試してみようと思います。正直、巷で言われている50%の量の砂糖の小豆煮はこの時点で食べ切れる気がしません。